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第5章 璃子の愛

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子供の頃、誰かのお嫁さんになる事が私の夢だった。

子供ながらに、結婚＝幸せだと、何故か思い込んでいた。




……その思考が崩れたのは、私の両親が原因。







『璃子お姉ちゃん、だーい好き！』

『私も龍ちゃんが大好きだよ』

『じゃあ、将来僕のお嫁さんになる？』

『良いよ。龍ちゃんと私が大人になったら、二人で結婚しよう？』






……結婚なんて。したって、どうせいつか二人は離れ離れになるのに。


どうして皆するんだろう。




どうして夢見るんだろう。







結婚なんて、したくない。







子供を泣かせて、悲しませてまで、結婚なんて……絶対したくない。










だんだん私の心からは……お嫁さんになる夢が忘れさられてしまっていた。