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私の逆ハー性活
第9章 私の逆ハー性活
部屋に入ると、皐月はドアの前に立つ璃子の方を振り返り、話し出した。
「璃子ちゃん……本当にごめん。翔と俺はね、同い年で幼稚園の頃からずっと一緒だったから凄く仲が良かったんだ。夕と龍とも兄弟みたいに仲良くて、だから……当時璃子ちゃんが三人と結婚の約束をした事も三人から聞かされて知ってた。三人が璃子ちゃんの事好きな事も……」
俯く璃子の顔を真剣に見たまま、皐月は続ける。
「だから小学生の時翔が亡くなって……真っ先に璃子ちゃんの顔が頭に浮かんだんだ。璃子ちゃんが悲しむ顔。そんな顔させたくないって……」
「だから……翔さんのふりをしてたんですか……? 私を傷つけない為に?」
「それもあるけど……」
ゆっくりと璃子の方へ近づいていくと、皐月はまた璃子の体を強く抱きしめた。
「璃子ちゃんを俺のものにしたかった」
「……っ」
耳元で囁かれる声にくらっと眩暈がし、体から力が抜けそうになる。
……本当にこの人はずるくて、私のことを誰よりも分かっている。
「璃子ちゃんをこの家に連れて来る前、偶然翔の日記を見つけたんだ。日記には三人が璃子ちゃんと交わした約束の事を書かれてて、夕と龍に見せたら二人共覚えてた」
「それで、私をこの家に連れて来たんですか……? 約束を果たす為に……?」
「そうだよ。俺も璃子ちゃんに会いたかった。璃子ちゃんは俺の初恋の子だから……翔のふりをしてでも、俺のものにしたかった」
「初恋……?」
ドクンドクンと鼓動が皐月に伝わるんじゃないかというぐらい、だんだん大きくなっていく。
顔や体も熱く、緊張で目に涙がうっすら潤んでくる。
「そう、初恋。俺もね、三人と一緒で璃子ちゃんの事好きだったんだよ。俺一人だけ璃子ちゃんと約束してないけど……」
「さ、つき、さん……どうして私なんかを」
好きになったんですか?
そう続けて尋ねると、皐月からすぐに答えが返ってきた。