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貸出奴隷 裕美子
第2章 洗礼
お迎えに出て来てくださった達也様。お屋敷の玄関でご主人様の足元に土下座する私は、さっそく自分の考えの甘さを思い知らされました。

「名前は裕美子だったな。貸出期間は一週間。ただしその期間で俺を満足させられなかったら一週間延長。その一週間後も同じ。それでよかったな、祐二」

「ああ。一通り躾けてはあるつもりだが、厳しくやってくれ」

ご主人様は一週間とおっしゃっていたので、裕美子は覚悟を決めて一週間耐えようと思っていました。でも、達也様にご満足いただけなかったら、そのときはもう一週間。そしてその次も・・・

「何を黙っている。達也に挨拶しないか」

いつもにも増して厳しい口調のご主人様。私がきちんとできなければそれはご主人様の恥・・・

「はぃ」

達也様への初めてのご挨拶。緊張と不安で、身体も声も震えてしまっていたのをお気づきだったでしょうか。

「た、達也様。祐二様の絶対奴隷、裕美子です。今日からは達也様が裕美子のご主人様。ご満足いただけるよう、全力でお仕えいたします。どうか裕美子を、厳しくご調教くださいませ」

玄関の土間に手と額をつけてご挨拶すると、それまですぐ横に立っていたご主人様が2、3歩私から遠ざかる気配を感じました。でもお許しがあるまで勝手に顔をあげたりはできません。


どうなさったのだろう。今のご挨拶で何か粗相をしてしまったのかしら・・・

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