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甘くてやさしいキスをして
第6章 乱される心
会社に着いて、唯と別れると私は自分の職場である営業部へ向かった。

扉の前で、軽く深呼吸する。

……平常心、平常心。昨日のことは藍沢さんが酔っ払ってしたことで、何の意味もない……よし!

「おい、何やってんだ。早く入れよ」

「わっ!」

「…なんだよ。朝から騒がしいヤツ」

藍沢は口元を緩め、部屋に入って行った。

……またあの顔…。昨夜見せたのと同じ優しい笑みに朝から胸がドキドキする。
なんなの?一体……

前に座っている藍沢となるべく目を合わせないように午前中は仕事を黙々とこなした。

午後から藍沢は○○物産へ出掛けたので、やっと緊張から解放されたのだった。
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