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甘くてやさしいキスをして
第10章 近づく距離
時間は朝方の4時を指している。
……家まで歩いて帰れる距離かな。
と、帰る旨を伝えようと未緒が口を開きかけた時、
ドサッと藍沢が隣に腰掛けた。
急に縮まった距離に、また心拍数が跳ね上がる。
「…お前…化粧してない方が可愛いな」
「え?」
思いがけない「可愛い」という言葉に驚いた私は、藍沢の方を向いた。
すると、
”ちゅっ”っと音を立てて、軽くキスをした。
「お前、隙ありすぎ」
フッっと笑うと、また顔を近づけてきた。