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ふにゃふにゃ
第2章 ライバル出現?
「――しないか」
地を這うような低い声。
普通に見えるが慎太郎は静かに怒り、世那をちゃんと立たせると澄に寄って行く。
「世那は自分のものと騒ぐ割には、奪うことしかしない。大切な人なら、怪我をさせるような扱いはしないだろ。やってる事は、玩具を取られた子供と同じだよ」
額を付けるほど近く寄り、鋭い目付きを更に鋭くし澄を威嚇する。
「……アイツは、早く俺と二人きりになりたいと言った。こういう事がしたいからだ」
背後にいた世那を引き寄せ、澄の目の前でキスをした。
フレンチではなく、舌が激しく絡むディープなキスだ。
「んっんんっ!?ぁ…ん」
驚いた世那は一瞬、理解出来なかったが直ぐに慎太郎からのキスに酔った。
元に戻り始めたふわふわな身体が、再びふわふわになった。
力を無くし、慎太郎に身体を預けた世那は腕の中で、余韻に浸りうっとりとしている。
「ちゃんと、友情と恋の線引きをしろ…このままじゃコイツの親友でもいられなくなるぞ」
「……あ…くそっ!」
あまりにも
図星過ぎる、指摘。
澄はその場を
走り去る事しか出来なかった。
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