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二人の距離は350m
第10章 初夜
露葉はピタリと足を止め、
「母も祖母も、伊丹先生がお気に入りなので」
不機嫌そうに口を尖らせる。

「え、何ででしょう…?醜態しか晒してないのに」

「何ででしょうね!?」

「うわ!ちょっと目崎さん…ッ」

握った手に力を込めて、露葉は伊丹を引きずるように再びズンズン歩き出した。



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