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二人の距離は350m
第3章 目崎家の食卓
───────…
すっかり日も落ち、そろそろ夕飯時という頃 露葉の携帯に『伊丹です。今、君の家の前にいます。渡したい物があるので出てきてもらえますか』というメールが届いた。
(渡したい物…?)
何だろうと思いつつ玄関を出ると暗い顔をした伊丹がボーッと突っ立っている。
「先生?」
「…これ飲んでおいてください」
差し出された小袋の中には錠剤が入っていた。
「これ…何の薬ですか?」
「アフターピルだよ。医者の従姉に相談したら、病院のは診察しないと処方できないからって私物のピルを分けてくれたんだ」
すっかり日も落ち、そろそろ夕飯時という頃 露葉の携帯に『伊丹です。今、君の家の前にいます。渡したい物があるので出てきてもらえますか』というメールが届いた。
(渡したい物…?)
何だろうと思いつつ玄関を出ると暗い顔をした伊丹がボーッと突っ立っている。
「先生?」
「…これ飲んでおいてください」
差し出された小袋の中には錠剤が入っていた。
「これ…何の薬ですか?」
「アフターピルだよ。医者の従姉に相談したら、病院のは診察しないと処方できないからって私物のピルを分けてくれたんだ」