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二人の距離は350m
第5章 関係
伊丹の鍵を大事に握り締めた露葉は、鞄を取りに教室に寄ってから学校を後にした。

スーパーで食材を買い、ホームセンターで合鍵を作ると真っ直ぐにアパートに向かう。
そして自分を追って早退してくるであろう伊丹の為に食事を作りながら、露葉は準備室での出来事を思い出してニヤついた。


(あれってヤキモチよね)

クラスメイトの珍獣を見るような視線は不愉快極まりなかったが、それで伊丹が嫉妬したのならメガネを忘れて良かったとさえ思えた。

(先生があんなカオするなんて…)



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