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タンバリンでできたオーロラ
第9章 魔砲兵姫ニミット

 ニミットはこの見かけだけは若く見える魔道士の腹の中には、何か一物隠されているのではないかと疑っていた。

 それでも彼の申し出に応じたのは、確かに他に選択の余地がないこともあったが、何を企んでいるにせよ敢えてその陰謀の中に飛び込むことでその正体を突き止めることができるかもしれないと思ったからだった。

 そうできる自信が彼女にはあった。

(見ていなさい……私は決してお前には心を許しはしない。魔砲の力をこの身に宿すことができるというのなら、なおのこと油断はしないことね……不審な証拠をつかんだら、私はお前に容赦はしない)

 魔道士と美姫、ふたりの間に緊張した沈黙が降りた。

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