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タンバリンでできたオーロラ
第9章 魔砲兵姫ニミット
「キ、キキ……ひ、姫、わたくしのほうの準備はととのってございます」
おずおずと沈黙を破ったのは魔道士のほうだった。
「……わかったわ。私はどうすれば良いのかしら?」
「恐れながら……お召し物を脱ぎ、一糸まとわぬお姿となっていただきたく」
「なっ……お前の前で素肌を晒せというの!」
「その通りでございます。お嫌でございましたら、儀式はできませぬゆえ、中止といたしますが……」
取りやめるなど最早できるはずがない。ザナルの軍勢はもういつ城下に現れてもおかしくはないのだ。