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タンバリンでできたオーロラ
第3章 キリングス・オブ・キングス3 ~凌辱のカードバトル~
第一章
キリングス・オブ・キングス

 奪うだと?
 余は奪ったことなど一度とてないぞ。
 何故ならこの世のものは全て余のものなのだからな。

  無名の王


 ……昔々、名のない国がありました。

 どうして名前がなかったかというと、その国はこの世でただひとつの国だったからです。地上の全てはこの国の、ただ一人の王様のものでした。

 王様にも名前はありませんでした。必要がなかったからです。

 百の臣下と千の美姫、そして万の宝物。ありとあらゆるものが王様の物でした。

 しかし、王様はまだ何かが足りないと考えました。そしてお触れを出したのです。

「余が欲してまだ手に入れておらぬものは何か? 教えてくれたものに褒美を取らす」

 このお触れは国中の隅々まで伝えられ、遠くから近くから、西から東から、熱い所から寒い所から、千人の知者が集められました。

 そして彼らは一日に一人づつ、王の御前で答えることになったのです。

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