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タンバリンでできたオーロラ
第36章 セキュリティ・システム
簡単に推測されるようなパスワードはよくない。

意味のある言葉や、誕生日。そんなのは絶対に駄目。
数字と文字との組み合わせ、それもできるだけ不規則なものがいい。
そして、可能な限り頻繁に変更しなくてはならない。

わかりきった説明を受け、私は半永久睡眠装置に横たわる。

仮死状態となって、人類の集合的無意識と一体化し、そのパスワードに。
私の心の中に設定された人類の集合的無意識のパスワードは誰にも知られることはない。誰かがどうにかして探り当てない限り。

私は目を閉じる。死んだような一嗣の目。それが、最後に見る光景。


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