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タンバリンでできたオーロラ
第36章 セキュリティ・システム
■あとがき

投稿小説サイトL-boom(エルブーム)で開催された「SSシナリオ大賞」に応募し、一次選考で落ちた作品です。

3000字前後のショートショートで、声優さんが作品を朗読する副賞のあるコンテストでした。

商業化されていないのであれば既存の作品でも応募可とのことだったので、いくつか既存作も送り――例えばこの『タンバリンでてきたオーロラ』に収録の「進路指導」(こちらは一次選考を通過できました)など――ったのですが、この作品は一発書きの書き下ろしでした。

人間の集合無意識にファイアーウォールみたいなものを作るというアイデアがあって、何のために? と発展させて創作しました。

アイデアの消化不良感があり、それが落選の一員かなとも思います。
でもまー好きなように書いたのでそこはこの短編集にふさわしいかなと思い、収録します。

もともと、没原稿を放り込んでおく場所でもあるしね!

ずいぶん昔に読んだので作者が誰か忘れてしまったのですが(光瀬龍先生だったかなー??)、ちょっとせつないSF短編がありまして……。

「時航機」という、その中に入っている人は時間の進み方が滅茶苦茶遅くなる機械が発明され、これで未来への旅をしようと志願した男がいて。

彼のタイムトラベルは時航機ごと博物館に保存されて、その様子を見学できるわけです。ガラスケースの向こうで制止状態で座ったまま時間が止まっている彼の姿を。

で、毎日毎日その博物館にやってた来て一日中彼を眺めている女性がいる。そう、彼の恋人です。彼は科学の発展のため、彼女を捨てて未来への旅に臨んだのです。

彼女はずっと同じ場所に立ち続けます。ピクリとも動かない彼の正面に、毎日毎日。歳を取らない彼の前で何年も何年も。やがて若かった彼女の紙に白いものが混じり、その顔にはシワも刻まれ、腰が曲がり……そしてついに、息絶える。若いままの彼の前で崩れ折れる。

そのとき、止まったままの彼の目から、涙が。
男は何を思ったのだろうか……。



そんなお話。

子供の頃に読んだので相当古い物語だと思いますが、それがずっと心に残っていて、そういうのにできたらなーと思ったのですが。

力不足を感じましたね!

見せ場というか、感動させるポイントを明確にしてから取り組むべきだったと思います。




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