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タンバリンでできたオーロラ
第37章 英雄 ~あるいはコロンブスと卵の話~
あの逸話で大切なことはそんなことじゃない。学ぶべきことは他にある。
あのとき、卵を立ててみろと告げたそのとき、彼は考えなかったのだろうか「もし、誰かが卵を立ててしまったら?」と。
そんなことになったら、その後どうするつもりだったのだろう? それとも、誰もできないことに賭けたのか?
――いや、考えもしなかったに違いない。賭けであったはずもない。僕はそう信じている。
彼は疑いもしなかったのだ、自分以外の者に成し遂げることなどできはしないと。
自分の偉大さを信じて疑わないコロンブスの、その強固な意志が羨ましい。その自信が、あるいは使命感が、彼に新大陸に導き、到達させたのだ。
「コロンブスの卵」から学ぶべきはそういうことだ。
あのとき、卵を立ててみろと告げたそのとき、彼は考えなかったのだろうか「もし、誰かが卵を立ててしまったら?」と。
そんなことになったら、その後どうするつもりだったのだろう? それとも、誰もできないことに賭けたのか?
――いや、考えもしなかったに違いない。賭けであったはずもない。僕はそう信じている。
彼は疑いもしなかったのだ、自分以外の者に成し遂げることなどできはしないと。
自分の偉大さを信じて疑わないコロンブスの、その強固な意志が羨ましい。その自信が、あるいは使命感が、彼に新大陸に導き、到達させたのだ。
「コロンブスの卵」から学ぶべきはそういうことだ。