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タンバリンでできたオーロラ
第39章 ノート・アンド・クロッシーズ
これは、〇×だったらすでに勝っている形だ。

同じマークが三つ直列したら勝ち。
三人の私がこうして肩を並べて一列なら、それは勝ち。でも、どうやらそうではないらしい。というか、ゲームはまだスタートしていないということか。
それはそうだ。何故なら、肝心の相手がいないのだから。エミリーはどこ? 姿がない。

と、中央のマスを挟んで私の対角にある位置に、エミリーが出現した。

ふわりとしたブロンドの、いつものブレザー姿だ。そして、その隣、更にその隣。丁度間にひとマス挟む形で私たちと向き合うように三人のエミリーが次々に転送されてくる。状況を把握しようとキョロキョロして、自分が何人も居ることに驚いた顔をして――きっと、私たちもこんな風な反応をしていたのだろう。

三人の私と三人のエミリーがまるで将棋盤に並べられた駒のように向き合うと、それを待っていたかのように――実際に待っていたのだろうけれど――裁定者の声が空間に響き、ルールの説明を始めた。

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