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タンバリンでできたオーロラ
第39章 ノート・アンド・クロッシーズ
ターン7
私たちの中に一人、偽物がいる。
見た目は私と同じで、しかし、中身は対戦相手であるエミリーという私が。エイミーの側も同じで、あちらには一人、エイミーの姿をした私が紛れ込んでいる。裁定者はそう言った。
そして、この〇×ゲームは見た目ではなく「中身」で一列を揃えたものが勝者となる。
つまり、これは推理のゲームなのだろうか?
しかし、私たちは声やジェスチャーで自分がそうであることを仲間に伝えることができない。そのための手枷、口枷というわけだ。では、何を手掛かりにすればいいのだろう? それとも、推理ではなく、ゲーム理論を使って合理的に勝率を高めるべき類の勝負なのだろうか。
裁定者の説明が終わると、いきなり私の体を縛っていた不思議な力が解けるのを感じた。思わず膝をついてしまいそうになるのをこらえて踏ん張り、強張っていた身体を軽く伸ばして、つま先をトントンと鳴らす。問題ない。ちゃんと動ける。
私たちの中に一人、偽物がいる。
見た目は私と同じで、しかし、中身は対戦相手であるエミリーという私が。エイミーの側も同じで、あちらには一人、エイミーの姿をした私が紛れ込んでいる。裁定者はそう言った。
そして、この〇×ゲームは見た目ではなく「中身」で一列を揃えたものが勝者となる。
つまり、これは推理のゲームなのだろうか?
しかし、私たちは声やジェスチャーで自分がそうであることを仲間に伝えることができない。そのための手枷、口枷というわけだ。では、何を手掛かりにすればいいのだろう? それとも、推理ではなく、ゲーム理論を使って合理的に勝率を高めるべき類の勝負なのだろうか。
裁定者の説明が終わると、いきなり私の体を縛っていた不思議な力が解けるのを感じた。思わず膝をついてしまいそうになるのをこらえて踏ん張り、強張っていた身体を軽く伸ばして、つま先をトントンと鳴らす。問題ない。ちゃんと動ける。