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タンバリンでできたオーロラ
第5章 キリングス・オブ・キングス ~禁断デュエル 処女開封~
■テウルギアの娘たち


「あの……荒崎君」

 放課後の教室で姫野このみは思い切って同級生の荒崎ワタルに声をかけた。

「姫野さん? めずらしいね! 何?」

 でっぷりと太った巨体をゆすりながらワタルが言う。

 おとなしい控え目な性格のこのみは普段、男子と会話などめったにしない。まして自分から声をかけるなど初めてである。

 スレンダーな割には大きな胸を持つこのみは、一部の男子の間では清楚な眼鏡巨乳として人気があった。一方のワタルはオタクデブとして多くの女子から毛嫌いされる存在だ。

「あ、あの……荒崎君って、ゲームとか詳しいでしょ?《キリングス・オブ・キングス》って知ってる?」

「知ってるよ! つーか、超ハマッてるよ! カードも千枚ぐらい持ってるよ! 何? 姫野さん興味あるの?」

「う、うん……こないだ弟に教えてもらって、遊んでみたら面白くて……」

「へえ! じゃあ対戦しようぜ!」

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