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第5章 キリングス・オブ・キングス　～禁断デュエル　処女開封～

　思っていた以上に早い話の流れと、望みの展開にこのみは顔を輝かせた。最初は《キリングス・オブ・キングス》のカードに描かれたイラストの美しさに惹かれて弟と遊んでみたのだが、今ではその豊富な戦略性と毎回起きる意外なゲーム展開にすっかり魅了され、弟と対戦するだけでは物足りなくなっていたのだ。それで、勇気を振り絞ってワタルに声をかけたのである。

「わあ、嬉しい。あ……でも、私、初心者だけど大丈夫かな……？」

「いいよ、いいよ！　そんなの気にしなくって！」

ワタルが鞄の中からカードの束を取り出し、机の上に置く。

「あ、私、カードは家だから……」