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タンバリンでできたオーロラ
第1章 ごムぞうり
「お前は正直者だな」
ゴムゾ売りの男は、眩しそうにゴム象を見上げました。
実際、いいお天気だったので背の高いゴム象を見上げるのは眩しかったのです。
「よくそう言われます」
「どういうときに言われるんだい」
「あの、気になる子にブラのカップはいくつだいと尋ねたら、言われたことがあります」
「それで、教えてもらえたのかい」
「……正直な子って少ないですよね」
「そうかい、それは悪いことを聞いちまったな」
ゴムゾ売りの男は、少しも顔色を変えずにそう返しました。
そんな様子も、なんだか百戦練磨のように見えて、ますますゴム象はその男に憧れに似た感情を抱きました。
下手したらBL展開になりそうな勢いです。
ですが、そうは問屋が卸しません。別の人に頼んで下さい。