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神様とのお約束
第1章 赤ちゃん
やっと病院に着いて、守衛さんの居る入り口から中に入ります。
病院には電話をしていたので、ママは車椅子に乗り、パパに押して貰って産科の入院病棟に向かいます。

産科の看護師さんがママを待ってました。
暫し、診察が終わるまでパパと別れます。

ママは破水していました。
これ以上の処置はこの病院では無理です。
生まれた赤ちゃんの生命を維持出来る医療設備が整ってないからです。

ママの担当医の女の先生は受け入れてくれる病院を探します。

ママは不安がこみ上げてとうとう泣いてしまいました。

看護師さんがパパに事情を話し、パパは診察室に入ります。

ママは大泣きです。
ゆいとくんを無事に産んであげたいのに…
こんな事になってしまった………
ゆいとくんのもしもを考えたら、怖くて怖くて堪らなくなったんです。


「ほら、泣くな!
子供産むのにお前が子供でどうする。
大丈夫。
大丈夫だから」
パパがママに言います。


ボクは知ってます。
パパだって、不安で怖かったんだ。
パパは自分のお母さんに連絡しました。
ゆいとくんのおばあちゃんになる人だよ。

おばあちゃんは言いました。

「病院に受け入れ先が決まったら、私も行ってあげるから。
あんたがしっかりしなきゃダメでしょ!」

パパは喝を入れられます。
パパは落ち着きを取り戻しました。

おばあちゃんの一言は偉大です。
パパは大人になっても、よくおばあちゃんと喧嘩します。
おばあちゃんは負けません。
いざという時、パパが甘えられる人でもあるんです。
おばあちゃんにとって、パパはいつまでも可愛くて仕方ない子供なんです。


パパは泣いてるママを落ち着かせようと、いろんな話をします。
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