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神様とのお約束
第1章 赤ちゃん
ママは助産師さんと一緒にNICUのゆいとくんに会いにいきます。
ゆいとくんと一緒で小さく生まれた赤ちゃんがここに入院してます。
ピピピピピピピピピーと音が鳴り響くのは、呼吸が止まってしまう赤ちゃんの所に先生や看護師さんがすぐに駆けつけて処置するんだ。
肺が最期に出来る臓器だからね、小さく生まれた子は自分の力で呼吸が出来るまでこの部屋でお世話になる。
オッパイを吸う力もない。
だから、その力も蓄えるんだ。
もう、早くもママは泣きそう。
産後鬱っていうのがあるんだって。
ママはいくらかその状態だったらしく、新人助産師さんは心配していた。
『大丈夫』が聞きたい。
『大丈夫』が聞けるまで安心出来ない。
ママの心は雨が降ってる。
どうか晴れ間が出ますように。
ゆいとくんの呼吸器の備わった保育器の前に来ると、我慢していた涙がドバッと流れ出してしまった。
『ママ!!』
とボクは声に出せない言葉を呟いたと同時に、担当看護師さんがママに優しく話し掛けたよ。
「さっき、初乳を全部飲んで、今、おしゃぶり綿棒をチュパチュパ啜ったとこてす。
ゆいとくん、甘えん坊さんかも?」
おしゃぶり綿棒ってね、綿棒の先にミルクを湿らせて赤ちゃんの口元に持ってゆくんだよ。
本能だね。
ちゃんとそれをしゃぶるんだ。
「おしゃぶり綿棒大好きですよ!
ママもあげてみますか?」
看護師さんはニッコリ笑顔で言うんだ。
ゆいとくんと一緒で小さく生まれた赤ちゃんがここに入院してます。
ピピピピピピピピピーと音が鳴り響くのは、呼吸が止まってしまう赤ちゃんの所に先生や看護師さんがすぐに駆けつけて処置するんだ。
肺が最期に出来る臓器だからね、小さく生まれた子は自分の力で呼吸が出来るまでこの部屋でお世話になる。
オッパイを吸う力もない。
だから、その力も蓄えるんだ。
もう、早くもママは泣きそう。
産後鬱っていうのがあるんだって。
ママはいくらかその状態だったらしく、新人助産師さんは心配していた。
『大丈夫』が聞きたい。
『大丈夫』が聞けるまで安心出来ない。
ママの心は雨が降ってる。
どうか晴れ間が出ますように。
ゆいとくんの呼吸器の備わった保育器の前に来ると、我慢していた涙がドバッと流れ出してしまった。
『ママ!!』
とボクは声に出せない言葉を呟いたと同時に、担当看護師さんがママに優しく話し掛けたよ。
「さっき、初乳を全部飲んで、今、おしゃぶり綿棒をチュパチュパ啜ったとこてす。
ゆいとくん、甘えん坊さんかも?」
おしゃぶり綿棒ってね、綿棒の先にミルクを湿らせて赤ちゃんの口元に持ってゆくんだよ。
本能だね。
ちゃんとそれをしゃぶるんだ。
「おしゃぶり綿棒大好きですよ!
ママもあげてみますか?」
看護師さんはニッコリ笑顔で言うんだ。