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らぶあど encore!
第36章 目を醒ますBEAT
――結婚すれば、いつも君と一緒に居られる……君にいつも触れられる……
夜じゅう抱き合って、くたくたに疲れ、指を絡めあったまま一緒のベッドで眠って、目覚めた時には隣に彼女がいる。例え悪夢を見ても、彼女はそれを明るい笑顔で笑い飛ばしてくれる――楽しい夢を見たなら、腕の中で目を輝かせて見詰めてくるのだろう。
『なんでそうやって見える場所に痕を付けるのよ……』
野村が答えなかった問い。彼女が欲しがった答えは何だったのだろうか。
それは分からない――が、彼の中にある強烈な想いはただひとつだった。
「愛してる……あぐり――」
野村は、あぐりの細い身体を折れんばかりに強く抱き締めた。