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第9章 ライヴ＝人生？④

期待に満ちた人々の輝く目に、浮き立つ足取りに、あちこちから聞こえるはしゃいだお喋りに……

ほなみはZeppの二階席の一列目中央に座り、ライヴ開演前のざわめきを目を閉じて聞いていた。
始まる前の、こんな空気を感じるのが好きだ。




｢ほなみさん、大丈夫ですか？気分は……｣


｢無理をするなよ、ほなみ｣


隣のカナと智也が気遣って声をかけてくる。



｢うん……ありがとうね。さっき横になったから大丈夫｣



｢良かった！｣


カナは智也と目が合うと、真っ赤になり顔を逸らした。



隣で智也が微かに笑う。