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らぶあど encore!
第12章 Hearty party②
智也も、そんなカナにいつも笑顔で
『ありがとう……
東野さんが居てくれて、本当に良かった』
と言ってくれた。
その度に、カナは涙が出る程嬉しくなった。
この間、智也に抱き締められた時は正に天に昇るかと思うテンションで、無敵な女の子になれた気がした。
だが、今はそれも夢だったのか――錯覚だったのかと思う位に、自分が卑小な存在になった気がする。
ほなみへの思い遣りも、智也に対しての自分の振る舞いでさえ、全てが疚しい下心なのかも知れない。
こんな自分は、智也に好きだと言って貰える資格などあるのだろうか……
自分は、このままネガティブのブラックホールに飲み込まれてしまうのでは、と思った時、カナのスマホが鳴った。