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刺繍のような詩集のような。
第16章 タイセツナアナタ
子供の頃にね、お母さんが言ってたの

「大切なものは、目に見えないんだよ」って

「見えないものを大切にするのよ」って





それって、目に見える貴方は、大切じゃないってことでしょ?

私は、貴方を大切にしたいの

大切な貴方だから、目に見えなくなって欲しくって

だって、最大級に大切なんだもの

世界で一番、大切なんだもの





タイセツニシマス―――





潰れた苺みたいに赤くなった貴方は

それでも目に見えているんだから

困ってしまって

私、とても困ってしまったの

だから、とりあえず、

葬式場に電話してみたわ





貴方が見えなくなるところは、見れなかったけど

見えなくなった貴方を、とても深く感じるの

大切だって





タイセツニシテイマス―――





そして気付いたの

貴方も大切だけど、

私も大切だってことに

私達、二人で一つだよね





貴方が目に見えない大切なものになったなら

私も、目に見えなくならなきゃ大切じゃないよね





タイセツニシテクダサイ―――





拘束具っていう服は厄介で

天国っていう場所に行くのも大変そう

だけど、頑張ってみるから





ほら、天国っていう場所も、目に見えないもの

きっと、大切な場所なんだよね

私も早く、行かなくちゃ





待ってて、

タイセツナアナタ―――。





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