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刺繍のような詩集のような。
第18章 PAST(二次創作/SW/非官能)
「あの時も、貴方とこうして宇宙船の中で会話をしました」
ジェダイ聖堂から惑星バンドメアの農場に送られることになったオビワンは、幸運にも別件でバンドメアに向う為に同乗していたクワイガンの存在に気付くと部屋を突き止めて頭を下げて頼んだのだ。

―――僕を、弟子にしてください!

―――ジェダイにしてください!

―――ジェダイになりたいんです!!

「宇宙船での答えはNOでしたけどね」
思い出しながら微笑む表情には、ジェダイである誇りとクワイガンへの信頼が満ちていて、幼い頃のような寂しげな表情は無い。
「なぜ今聞くんだ? パダワン」
「今なら怖くないからですよ」
一度ならず二度までも拒絶された事実はオビワンにとって悲しい過去だ。
その後バンドメアの功績を認めたクワイガンが「YES」と言ってからも“何故自分が拒否されたのか”については聞けずにいたのだ。
「幼い頃、貴方のパダワンになりたての頃は、不安で聞けませんでした。たった一度の拒絶なら何か理由があったのかもしれない。でも、あの宇宙船の中で、私は何者かの攻撃に気付き、争いを未然に抑制する事にも役立った。知ってますか? 私は評価の高いジェダイ見習いだったんですよ?」
「そうだろうな」
クワイガンは出会った頃の、幼かったオビワンを思い出し目を細める。
「周りのものに聞かなかったのか? 私が、なぜあれほどまでパダワンを持つ事を拒んだのか」
「聞きましたよ。でも、貴方の口から直接聞きたいんです」
「わがままだな」
「私の師の教えですから」
「……」
口元に困ったような笑いを刻み、マスタークワイガンは向かいに座るオビワンに軽く頷いた。
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