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夏休みの自由研究『早苗ちゃんの身体』
第1章 プロローグ
店長が自宅に戻ったときには、午前1時を過ぎていた。

「お帰りなさい。 帰るのが遅いのね」
リビングから早苗の声がする。

ソファーに寝転んで、テレビの深夜番組を見ているようだ。

「こらっ! いつまで起きてるんだ。 明日も学校だろ?」
店長は早苗をたしなめる。

「高校は明日から夏休みよ。 パパ、知らなかった?」
早苗はそう言いつつ笑う。

「ママだったら、夏休みも規則正しく生活しなさいって言ってるぞ」
店長も笑っている。


店長の妻、すなわち早苗の母がガンで亡くなってから、1年が経とうとしている。
父と娘は、ようやく二人暮らしに慣れてきた。
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