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8月の月
第6章 まったりと
まったりとした時間を、
私とあなたは好んだ。
インドアだと思ったあなたが、
サッカーをしていたなんて、
正直驚いた。
私の想像は裏切られた。
いい方にね。
あなたは図書館に通う真面目なガリ勉。
眼鏡を掛けて、
参考書を捲る。
分からない事はそのままにしない、
頑固な人。
そんな学生だったと思ったから。
でも、太陽の光を浴びながら、
ボールを追って汗を流したあなたが居たのね。
私の知らないあなた。
私ね、
あなたと出会ったのは、
大人になってからで良かった。
子供同士だったら、
あなたと私の恋は成立しない。
きっとね……
あなたと私の生きてきた歴史があって、
どうにもならない事の挫折や、
恋も経験してきたからね…
だから辿り寄せたの。
あなたに至るまでの縁は、
この日この時この瞬間って、
決まっていたような気がするのよ。
浅草をあなたと歩いた時、
子供の頃の話をしたわ。
おばあちゃん子だった私。
今はそのおばあちゃんが他界して、
寂しいと打ち明けたら、
「もう、寂しくさせない。
俺が居るから」
そう言って、
握った手をギュッと繋ぎ直す。
寂しくないかな?
この温もりがあるなら。
大人のデートは下町が似合う。
この景色を楽しむのは、
大人になってからがいいね。
この景色に溶け込んでしまいたいなんて、
大人にならなきゃ言わないでしょ?
私とあなたは好んだ。
インドアだと思ったあなたが、
サッカーをしていたなんて、
正直驚いた。
私の想像は裏切られた。
いい方にね。
あなたは図書館に通う真面目なガリ勉。
眼鏡を掛けて、
参考書を捲る。
分からない事はそのままにしない、
頑固な人。
そんな学生だったと思ったから。
でも、太陽の光を浴びながら、
ボールを追って汗を流したあなたが居たのね。
私の知らないあなた。
私ね、
あなたと出会ったのは、
大人になってからで良かった。
子供同士だったら、
あなたと私の恋は成立しない。
きっとね……
あなたと私の生きてきた歴史があって、
どうにもならない事の挫折や、
恋も経験してきたからね…
だから辿り寄せたの。
あなたに至るまでの縁は、
この日この時この瞬間って、
決まっていたような気がするのよ。
浅草をあなたと歩いた時、
子供の頃の話をしたわ。
おばあちゃん子だった私。
今はそのおばあちゃんが他界して、
寂しいと打ち明けたら、
「もう、寂しくさせない。
俺が居るから」
そう言って、
握った手をギュッと繋ぎ直す。
寂しくないかな?
この温もりがあるなら。
大人のデートは下町が似合う。
この景色を楽しむのは、
大人になってからがいいね。
この景色に溶け込んでしまいたいなんて、
大人にならなきゃ言わないでしょ?