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ネムリヒメ.
第6章 ホットミルク.
「それ飲んだら寝るぞ…」
「うん…」
アタシはダイニングの椅子に座って、彼に入れてもらったホットミルクに口をつけた
渚くんは少し離れたところでタバコを燻らしている
アタシの涙で濡れたスーツのジャケットを脱ぎ、少し気だるそうに窓に寄りかかって煙を吐きながら目を細める彼
ただそれだけなのに、あの半端ない色気はどこから出ているのだろうか…
アタシの頭のなかは、さっきまでの成り行きとはまったく関係のないコトを考えていた
頬杖をついて ボーッとしながら彼を見つめる
そんな彼に昨夜、どんな成り行きで抱かれたんだろう…
しかし考えようとしても、温かいミルクが与えてくれる安らぎに頭がモノを考えるのを拒絶して…
その代わりにだんだんと瞼が落ちてきた
んん…眠いかも…
「おい…」
テーブルに頭を突っ伏そうとすると、彼の声が飛んでくる
「ん…!?」
虚ろな瞳で彼を見ると、渚くんが灰皿にタバコを押し付けてこちらへやってきた