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ネムリヒメ.
第7章 知らない自分.
「なぁ、葵…」
葵くんとテーブルで朝食を食べていると、窓際から渚くんの声がする
「ぐふっ…な、なんでひょうか…」
葵くんはビクッと肩を揺らしゴハンを詰まらせて胸をトントンしている
表情も少し引き攣っているようだった
へんな葵くん…
「これからそいつと出かけるから、仕事行く前に髪巻いて…」
「えぇっ!! ナギずるい!!」
「いいからやって…」
それだけ言うと黙った渚くんに、変な顔をしながら葵くんが小声でアタシに話しかける
「ぇー…ちーちゃん、ナギとなんてドコいくの?」
「えっと、買い物につれてってもらうの。いろいろ足らないモノあるし…」
そう…
それはさっき部屋で…
「千隼」
「ん?」
ソファーに座ってホットミルクをすするアタシに渚くんが髪を乾かしながら声をかけた
「お前、シャンプーの他に足りないモノないの?」
「足りないモノってなにが?」
あっけらかんと質問に質問を返すアタシに渚くんが眉根を寄せる