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ネムリヒメ.
第8章 雨.
外はけっこうな本降りの雨
このままだと荷物共々、彼はずぶ濡れ決定だ
「葵くん、傘借りるね」
「優しいなぁ、ちーちゃんは」
葵くんから傘を受け取ると、アタシは玄関を飛び出した
さっきより雨強くなってるっ
いくらなんでもこの雨のなか、荷物を持たせてずぶ濡れにするのは申し訳ない
良心があろうがなかろうが、自分が濡れようが濡れまいが、そうしなきゃって衝動がアタシを突き動かす
そんな想いで、急いで門を出る
ガレージ遠いなぁ…
庭に抜け道とかないの!?
門を出て、四角い庭の輪郭をなぞるように高い生け垣に沿って歩く
そして角を曲がったその時………
…ドンッ!!!!!!!
ぇっ…!?
突然、カラダに大きな衝撃がはしった