この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ネムリヒメ.
第8章 雨.
しばらくして部屋の電気がつくと、なにもなかったようにアタシと渚くんの側にやってくる葵くん
「ナギもちーちゃんもどうしたの!?」
「ぁ…えと…」
「いや、お前がどうした…」
「…ちーちゃん、大丈夫!?」
ぇえっ!! これこそコント…
渚くんの冷静な返しを葵くんは完璧にスルーする
うん、あえて突っ込まないであげようかな…
「ってか、お前蹴ったろ…」
渚くんが脇腹を抑えて咳き込む
「だって渚くん、お尻の痛いところ思いっきり押すんだもん!!」
「だからって…」
そう…尾てい骨の辺りを渚くんに押されて思いもよらない痛みに驚いて、どうやら渚くんを思いきり蹴飛ばしてしまった……ようだった
「…ゴメンなさぃ」
「自覚ないだろ…それより、消毒してもらえ」
「ぁ、うん…」
葵くんに傷になったところを消毒してもらう
「ちーちゃん、染みても我慢ね」
「ん…」
腕や肘、踵と膝と太もも…
擦り剥けて傷になっているところを消毒してもらって絆創膏をはってもらう
「それにしても酷い傷……痛かったね」
けっこうな負傷具合に自分でも驚いた