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ネムリヒメ.
第11章 体温計と風邪薬.
「っあ…ふあ…っ…んんっ…」
両手を押さえつけられたまま、耳のすぐ下を舐められ歯をたてられる
身悶えて身を捩ってもここはすでにソファーの角
…逃げ場はない
肌を火照らせ、熱い吐息を溢しながら、彼のもたらす快感を全身で受け止める
その度にアタシは敏感になったカラダをビクビクと弾ませ、甘い鳴き声をあげることしかできない
「あっ、やっ…!!」
彼の濡れた吐息が耳を掠め背中がしなった
「っ…耳やだぁ…ぁあっ」
頭のなかに響くピチャピチャとした水音
耳の縁を舌でなぞられ、なかに差し込まれる
「誘っといて嫌とか言ってんな…」
「んぁっ‼」
耳たぶに歯をたてられてビクンとカラダが跳ねる
「千隼…」
「ひゃっ…ぁ!!」
優しい声色とは裏腹に、彼の唾液でビショビショになった耳にフッと息をかけられ、ヒヤリとした感覚に甲高い声をあげて身を捩った
「逃げんなよ…」
アタシの顎を捕まえて唇を塞ぐ彼