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ネムリヒメ.
第12章 アイスクリームシンドローム.
ん…!?
しかし、アタシが彼にとすくったアイスはなぜか彼の手によってアタシの口のなかに入る
口に広がる冷たい感触とストロベリーの濃くて甘い味と香り…
「ひじりく…!?」
驚いて聖くんの顔を見ると、手を掴んだまま彼が一瞬だけ妖しく微笑んだ
………っ!!
それから手を引かれ、あっという間に重ねられる唇
その温かくて柔い感触に驚いていると、口のなかに彼の熱い舌が差し込まれる
「んん…っ」
彼の熱でアタシの口のなかのアイスはあっという間に溶けて、ふたつの味が混ざり合った
それを味わうようにゆっくりと舌を絡ませる聖くん
「ふ…んっ…」
まさに甘くて蕩けるようなキスに鼻から甘い声と甘い香りが抜けていく
「…は…っ…」
時おり聞こえる彼の色っぽい吐息に力が抜けて、手からスプーンがこぼれ落ちた
彼が唇を離すと唇の端からこぼれる混ざりあったふたりの甘い蜜
「甘っ…」
それをすくうようにチロッと彼に舐められ、真っ赤になるアタシ
聖くんはそんなアタシを見て小悪魔のような笑みを浮かべると、アタシから持っているアイスのカップをとりあげる
あ、アイスっ…!!
今日こそはと思っていたのに、それを取り上げられて追いかけるように手を伸ばすアタシ
聖くんはそんなアタシの様子に構うことなく、そのままソファーの上に押し倒した