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ネムリヒメ.
第13章 シャンパン☆ストロベリー.
「あれ…ちーちゃん前より軽くなった!?」
「ふぇ!?」
ちょっと、なんだって!?
前よりって、あの時か…葵くんにドライブに連れて行ってもらった日
でも、そんなのわかんないってば
っていうか、なんでわかるの!?
「えっ…わか…んない、この前、重かった…よね」
しかも声、裏返ったし
「ああ、違う違う、そういう意味じゃないよ」
耳まで真っ赤にするアタシに葵くんが荷物を降ろしながら笑いかける
「要は、体調悪くて食欲なかったでしょ、だから美味しいモノいっぱい食べよ♪」
「………!!」
ヤバい、殺される…
必殺技の笑顔が眩しくて倒れるかと思った
クタクタのメンタル状態の今夜のアタシには、葵くんの優しさと笑顔がやけにクる…
でも、さっきから素直に嬉しい言葉ばかりくれる彼に自然と気持ちが寄りかかりたくなって
「行こっ」
「…うん」
笑顔で差し出された彼の手に、そっと自分の手を重ねた
エレベーターで上がると中央に帆船のモデルが置かれたロビーにつく
見上げればドームの部分が吹き抜けになっていて、天井には描かれている8人の女神の壁画
素敵だな…
食事はここのレストランでするのかな♪
と勝手な解釈をし、浮き足だつのを抑えて彼についていく
が…
あれ…!?
レストランそっちじゃないですよー?
と思いつつ、ベルのお兄さんに案内されてエレベーターにのせられる
色々聞きたいことは山ほどあるけれど、
今この場で連れてきてくれた葵くんを質問攻めにするのもカッコがつかないので、逸る気持ちを抑えてここは我慢に徹することにした