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ネムリヒメ.
第15章 イチゴタルト.
葵の言葉に一瞬動きを止めた渚
葵はそんな渚を見逃さなかった
「確定かぁ」
「…あ!? やっぱ喧嘩売ってんだろ。なに情報、それ…」
「本人…っていっても、鎌掛けただけだから曖昧だったけど」
眠る千隼をチラリと見やる葵に切れ長の目から鋭い視線返す渚
「………」
「あーあ、それにしても聖に先越されるとは思わなかったなぁ…」
「おい…」
「道理でナギ、柄にもなくカリカリしてるわけだ。
その様子だと、かわいい顔して過激派な聖くんに精神攻撃受けたんじゃない!?」
「……なんだそれ」
「タバコ…多いよ」
「………!!」
タバコをくわえたまま言葉を詰まらせる渚を横目に葵が口元を緩める
「ナギ、よしよし♡ 今も聖の前でいつも通りクールに決めてきたんでしょ」
「…………」
葵は笑顔のまま自分を軽く睨む渚の口から、まだ火のつけられていないタバコをとりあげる
「ナーギ、オレとナギの仲じゃん。優しいオレが聞いてあげるから」
「……最悪…人たらし」
「はいはい、オレの前でカッコつけないの。ナギがカッコいいのは昔からよーく知ってるから」