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ネムリヒメ.
第15章 イチゴタルト.
しかもあろうことか、
「ひゃあ…っ……!!」
クスリと喉を鳴らしながら耳をクチュリと舐られ、全身を震わせ仰け反ってしまう
そんな自分に羞恥するのに、残酷な程カラダは正直で…
イヤという言葉は出てこない
それからすぐ、耳元で渚くんが薄く笑ったのが聞こえて
「悪いな、葵…
生憎、お前が起きたところで大人しくやめられるほど、今はそんなゆとりも余裕も持ち合わせてねぇんだわ…」
「…っ………!!」
突然ふわりと浮くカラダ
「きゃっ!! ちょっ…」
渚くんに肩に担ぎ上げられて驚きの悲鳴があがる
「ナギっ!!」
葵くんが鋭い眼差しで声をあげる
そんな葵くんに鼻で笑いながら背を向ける渚くんは扉の前で立ち止まると、葵くんのいるベッドの方を振り返った
「オレ、こいつがいないと眠れないから…」
「っ…!!」
担ぎ上げられて不安定な体勢のなか、その言葉にドキンと胸が大きく鳴る
ふたりの顔が見えず、ただ心臓だけがバクバクとしていて、もう言葉も悲鳴もなにも出てこなくて…
「だから葵……」
渚くんがドアノブに手をかける
「やらねぇよ……お前にも聖にも」