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ネムリヒメ.
第15章 イチゴタルト.
その目…ダメだよ!?
反則だよ!!
「定期的に摂取しないとオレ、死んじゃうし…甘いモノと」
聖くんの手が後頭部にまわる
「…ちーちゃん」
「…っ……!!」
イチゴの香りが鼻を抜けて、甘い唇が重なる
「ねーぇ…いつまでも固まってると、ちーちゃんも食べちゃうよ!?」
触れたままの唇で囁く聖くんの瞳が、妖しい光を帯びた気がして身を引くとガタッと椅子が音をたてた
「あはっ、顔真っ赤…かーわい♪」
「っ……!!」
そしてからかわれるように赤くなった頬をつつかれて
って、タルト食べるのってこんなに心臓に負担がかかるコトだっけ!?
気がつけばすっかり聖くんのペースで、横取りされて怒る気なんてどっかにいっちゃって…
アタシってば遊ばれてる!?
「でもちょっと安心した…」
「え…」
すると突然、聖くんがアタシの手を握りしめた
「聖…くん…!?」
「オレ…ちーちゃんに嫌われちゃったかと思ったから…」
え……
顔を上げると、聖くんは握りしめた手元を見つめるように俯いて視線を落としていた