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ネムリヒメ.
第16章 散らばるカケラ.
「渚くん、部屋押さえといて」
「…はいはい」
んん…!?
「葵くんはデートの予定、全部キャンセルしてよね」
「ちょっ、言われなくてもするっての」
んんん…!?
聖くんが楽しそうに指令を出しながらヘラヘラと話を進めていく
待って、意味がわかんないよ!?
すると
…ガタリ!!
ずっと黙っていた雅くんが突然席をたった
「雅…」
渚くんが低い声で呼び止める
「………ッチ!!」
「みっくん、どこに行くのかなぁ」
舌打ちをかます雅くんの腕を葵くんが捕まえる
「仕事…」
「…………!!」
ビクッ
って、そんな睨まなくても…
「ドウドウ、そんな恐い顔しなーいの、睨まない、威嚇しない」
「離せよ、葵!!」
雅くん、明らかにさっきより機嫌悪くなってる
しかし、そんな雅くんの態度に構わず渚くんが冷静に続ける
「なぁ、雅…わかってんだろうな」
「知らねぇ…」
「おい…」
「…っ」
「みっくん」
「っ知るかよ!!」
歳上のふたりに言われてるのに、それでも殺気だった雅くんの態度は変わらない
ガタリ…
「雅…」
そんななか再び椅子が音をたてる
でもそれは渚くんでも葵くんでもなくて…