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ネムリヒメ.
第17章 極上スイーツ.
「…目の前にいるのはオレでしょ」
艶やかに目を細める葵くんにゾクリと背中が総毛立って
「なのに悪いコ…」
再び唇を塞がれて、深く口内を撫でまわされるとカラダの奥が甘く痺れてあっという間に力が抜けてしまう
「は…あ、いいコにしてね、ちょっと気が立ってるから」
「あおっ…ふ…んんっ」
気が立ってるとか…知らな…いけど
「ちょっと待っ…」
「煽るの上手くなったね」
全然笑ってない鋭い瞳で微笑む彼は、例の如く甘くて危険な空気を纏う獣のようで
「ゴメンね、今日も優しくできなそう…」
「……っ」
優しいのに優しくない彼は、抗えないようにアタシをあっという間に快楽に堕とすから非常に厄介なわけで…
でも一番厄介なのは…
「っ…優しく…して…」
瞳を潤ませてそう言ってしまう自分だった
"足らねぇの!?"
そんな言葉が頭のなかでフラッシュバックする
そうじゃなくて…
そうじゃないのに…
「ホント悪いコ…」
カラダを反転させた葵くんがアタシに覆い被さる
頬を撫で、唇を滑り、髪を掻き上げる心地よい彼の指
「なんか甘くて美味しそうな匂いするんだけど」
「は………ぁ…」
彼が片手でネクタイを外してシャツのボタンを開けながら、首筋に顔を埋めてチュッと音をたてる
ベッドサイドに置かれた淡い光を放つムードランプが、彼の艶かしい表情と美しい肢体を浮き上がらせていた