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ネムリヒメ.
第17章  極上スイーツ.



へっ…………!!!


しかし、慌てて目を開いた時にはもう遅くて


「じゃあ、お望み通り♪」

「っ………!!」


目の前には目を鋭く光らせて微笑む葵くんの姿があった


「葵く…」

「…おしゃべりは後でね」


彼は綺麗な指で頬に触れると唇をゆっくりとなぞっていく


「寝ぼけてたとはいえ、自分から誘うなんて…いつからそんなはしたないコなっちゃったのかなー」

「んっ…!!」


ち…違っ

そう言おうと思ったところで、アタシの唇は容易く彼に塞がれる


「待…っ」

「ん!?」


っていうか、"…して"ってナニ

アタシの潜在意識はどうなってるのよ


頭がはっきりしたところで、自分がベッドに横になっていることに気がついた


さっきまで渚くんのオフィスにいて…

渚くんは!?

聖くんは!?

けれど今、目の前にいるのは葵くんで…


葵くん越しに見える部屋の雰囲気からしてここが渚くんのオフィスではないことは一目瞭然だった

フカフカのベッドに彼と横になっている


「…葵くん、なぎ…っ?!!」


渚くんは…!?

そう聞こうとしたけれど、その瞬間、葵くんに顎を掴まれた


「…………!!」

「その名前、今…禁句」


へっ………!?

ギラッと瞳を光らせる彼にドクンと胸がなる

葵…くん!?


「………っ」


彼の眉がピクリと上がったのに気がついて少し離れようとしたけれど、寝起きの鈍いカラダは思うように動くわけもなく





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