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ネムリヒメ.
第17章 極上スイーツ.
「ちーちゃん…」
葵くんはアタシに視線を戻すと、ギラリと瞳を鈍く光らせる
「…ずいぶん欲張りになったんじゃない!?」
「……っ」
シャツを脱ぎ捨て、じわじわと追い詰めるようにアタシの服を葵くんは剥ぎ取っていく
じっくりと見られて沸き上がる羞恥心
「他のオトコの匂いプンプンさせてオレを誘うとか…」
「やっ……」
「悪いコにはお仕置きしたいけど、これじゃ…」
そこまで言うと葵くんは突然、下着姿のアタシにシーツを絡めるとベッドから抱き上げた
「ひゃ…………!!」
「悪いけど拒否権ないからね」
「ど、ドコいくの」
アタシの問いかけに彼は無言で部屋の扉を開けた
へ……?!!
目に飛び込んできたのは豪勢だけれど品のある造りのリビングで
一面ガラス張りの窓の向こうには日が落ちて煌めく東京湾の夜景が宝石のように輝いていた
その風景から、おそらく渚くんのホテルの客室だということは伺える
そして連れてこられた広い部屋の一角
扉の先のバスルームにあるお湯の張られたジャグジーに、まさかと思って彼の顔を伺う
すると葵くんは妖美に微笑むと、そのなかにアタシを放り込んだ
バシャンと水音がして飛沫とフワフワの泡が飛び散る
「なに…するかわかるよね!?」
アタシに続いてバスタブに身を沈める彼に、思い浮かぶのは彼に抱かれたあの日のコト
「…………っ」
「綺麗にしてあげる」
濡れた指先がアタシの肌を滑った