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ネムリヒメ.
第18章 不機嫌な Navy Blue.
顔をあげていられなくて思わず俯く
すると不意に首筋に何かがふれた
「………!!」
顔をあげてそれを確認すると心臓が飛び出しそうになる
首筋に触れているのは、側面の壁に肩を預けながら差し込まれた雅くんの手
その感触に思わず肩がピクリと跳ねた
「動くなよ」
「っ…」
鋭い視線をアタシに向けたまま、彼はアタシの髪を乱雑にまとめながら掻き上げる
な…な…な…っ
硬直したまま鼓動がだけがどんどん大きくなる
それからしばらくして、
「後ろ…」
「へ…!?」
「後ろ向けよ」
髪を上げられたまま、雅くんの放つ低い声に後ろを向かされた
鏡に写る胸元から上を紅く染めた自分のあられもない姿
彼はまるで肌を紅く染められいる場所を確認するかのようにアタシをじっと見ている
雅くん、なにして……
チラッと視線をあげると、鏡のなかで雅くんと目があった
「アイツら…バカか…」
彼は溜め息をつきながら鏡のなかのアタシにそう言うと、ドレスの背中のファスナーに手をかけた
「…………!!」
ジーっという音に、全身に緊張が走る
「あ…の……ちょっ」
「あ?…んだよ」
「待っ、て」
「動くな」
って…待って!!
なになになになに!?
背中に直に触れる彼の指の感触がどんどん下に降りていく
ただ心臓がドキドキと騒いで、頭が真っ白になった
「おい…」
「……っ!!」
鏡のなかでぶつかった視線にビクリと肩が上がる
「……脱げ」
「……………!!」