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ネムリヒメ.
第20章  白と黒の影.




「……おい…かわいいとか思ってんなよ」

「っ……!! ゴメ…」

「図星かよ…」

「う…」


図星を指されたとビクリとした千隼

渚はそんな彼女にいっそうカラダを寄せた

腕のなかに納まる柔らかな熱を確かめるように、触れあった肌の感触を唇で確かめる


「……千隼」


エレベーターのなかに響く渚の声

しかし、自分でも驚くほど弱々しく響いたその声に、渚は思わず息が詰まりそうになった


"そういえば、興味深い話を耳にしたんだ…"


先程エレベーターに乗り込むふたりを見送る際に、男が口走ったそんな言葉

聞き返した渚に、一旦落ち着きを取り戻した男の含みのある表情が脳裏に甦る

連れの女性をエレベーターに先に乗せ、振り返った男が渚の耳元に顔を寄せた


「…どうやら今夜も開かれるらしいよ」

「…………!?」

「例のパーティー…」

「っ………!!」


囁かれた男の言葉に渚は耳を疑い目を丸くした


「っ…どうしてそれを、私に…」

「フフッ、嫌でも色々耳に入ってくるからね…

それにこれは私からのお礼だ」

「……!?」

「なにせ、貴方のお陰でこれから彼女と素敵な夜を過ごすのだからね!!ありがとう、紫堂さん」

「………」


って、声でけぇし…

もう勝手にやってくんねぇかな…


再び大量の薔薇を背負って別世界に飛び立とうとする男に渚は苦笑いを返す

しかし、エレベーターの扉が閉まる前に、真顔に戻った男が渚を呼び止めた


「紫堂さん、彼女が大切な方ならあまりひとりでフラフラさせない方がいい…

特に今夜は…場が荒れるらしいから」


「……………!!」



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