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ネムリヒメ.
第21章 あの夜の王子様.
「同じオンナは二度と抱かない、渚さんに…」
「………っ!?」
「…オンナ好きでチャラ男の葵」
雅くんはひとつひとつ確かめるように紅く染まった彼らの軌跡を指でなぞっていく
「それに…オンナなんて暇潰しだとか便利な手駒としか思ってない聖にまで…」
「ッ…い……や……」
綺麗な指で再び鎖骨をなぞられると、アタシの肌に渚くんが歯をたてる感覚が甦る
「ん…っ……見ない…で」
その感覚に身悶えて緩く頭を振ると、瞳からこぼれ落ちた滴が肌を濡らした
「誰のために泣いてんの…」
「っ………!!」
頬を濡らした滴をベロりと舐めあげられ、火照りだすカラダがピクリと揺れる
肌に感じるその指先は熱くて、触れられるだけで嘘のつけないカラダは淡い快感に反応していまう
胸が痛くて、雅くんのカラダを押し返そうと伸ばした腕…
しかし、逆に引き寄せられ、向き合ったまま熱を持ち始めた互いの肌が密着した
「フッ…乱れろ…」
「んん…ッ…!!」
舌先でピアスを揺らされ、聞きなれない甘い囁きにカラダが総毛立つ
雅くんは背中のファスナーの隙間から手を滑り込ませると、アタシの肌の感触を確かめながら喉をクスリと鳴らす
「乱れろよ……」
そして、彼はもう一度掠れた声で名前を呼ぶと
吐息で唇を塞いだ