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ネムリヒメ.
第22章  あの夜の…….




「…………っ!!」


その光景はあまりにも衝撃的で、短い悲鳴に口元を手で覆った


「っ……てーな!!葵っ、テメ…げほっ!!」

「…………」


げほげほと脇腹を押さえたまま咳き込む雅くん

葵くんは無言のまま、うずくまる雅くんへとにじり寄る


しかし…


「はい、ストップ」


それを制するもうひとりの靴音


「葵くんと雅が暴れたら洒落になんないからやめて」

「ッ…!!」

「修繕費…半端なくなるから…」


葵くんの胸をトンっと押して、雅くんとの間に入り込んだのは聖くん

聖くんは、それぞれ沈黙する渚くん、葵くん、雅くんの顔を見ると、最後にアタシに目を向ける


「ゴメンねちーちゃん、驚かせて」

「っ……」


聖くんの落ち着いた声に少しホッとする

…のも束の間で


「ある程度は予想はしてたんだけど、ここまでとはね…」


え…


「想定外だった」


予想…!?

想定外って…なに…

なに、言ってるの


「雅…別人のように優しかったでしょ」


聖…くん…!?


「それ…オレのせいなんだよね」

「っ…………!!」


アタシを真っ直ぐ見つめたまま妖しく口角を上げると、なにやら告白を始める聖くん

だけど、アタシには理解不能で…

意味不明で…

言葉もでないよ


「…にしても、もう少し早く戻ってきてあげればよかったね」


聖くんはアタシの後ろへとまわると、とりあえず服着ようか…と、下着のホックを直してドレスのファスナーをあげてくれる


が…



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