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ネムリヒメ.
第24章 Get back.
「……ゲホッ!!ゴホッ──!!」
そんな時、
「…おい」
「あっ、ゴメ…!!」
頭動かして手動かさず…
ドボドボと葵の手から注がれ続けていたミネラルウォーターに、危なく水没させられそうになった雅が命からがら声をあげる
「みっくんしっかり!!」
「…ッ…かやろっ、普通に、っ、死ぬ…わ」
「ゴメン、今のは素でゴメン」
思いきり咳き込んで涙目の雅
しかし、
「……ある」
「…は!?」
「一ヵ所だけ…ある」
悶えから解放されるなり彼はそんなことを口走る
「みっくん!?」
「いんだろ、ひとり…
葵すら手ぇ出してねぇ…つーか、出そうとも思わねぇヤツが」
………!!
"郁なら、間違えなくアイツに持たせる"
顔から水を滴らせながらそう確信をつく雅
そんな雅に渚も弾かれたようにハッとした
「この際、暴れようが噛みつかれようが、着てるもの全部引っ剥がせ。
どこにいんだか知らねぇけど、車飛ばしてやるから…今すぐ呼び出…ッ…!?」
「飛ばさなくていい」
「な…、ぎささん!?」
葵の薬物乱用のおかげで急激に復活…
唯一のシラフで車のキーを手に取った雅をなぜか遮る渚
「ナギ!?」
「…んだよ、間違いねぇだろ!!」
「そうじゃなくて、来てるんだよ…ここに」
「「…はぁ!?」」