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ネムリヒメ.
第25章 Black Emperor.
甘い指先を喉の奥の方まで押し込まれ、すかさず若葉からは悶え苦しむ声があがる
「…一筋じゃなかったの!?」
聖の低められた声にえずきながら涙ぐむ若葉…
しかし、そんな彼女を前にしても聖の表情は冷たいまま
…まったく変わることはなかった
「…ねぇ、躾が必要!?誰だったら抱かれてもいい?
その純潔、誰に奪ってもらおうか」
「ふ…っん、ぐ…」
「あー、オレと葵くんは論外だってー」
すると、口を塞がれ答えることなどはもってのほか、首さえ上手く振れないでいる若葉の代わりとでもいうように、望がヘラりと口を開く
「そう…望じゃないんだ。勝手に携帯の電源切るほど望と居たいんだと思ってたのに違うんだ…
だったら、渚くんならいいの!?そんなに困らせて気を引きたい?」
グチュ…
「ふ…うぅ……」
卑猥な水音をたてて口内を白い指で掻き回され、聖の冷たい尋問の言葉もあいまってとうとう若葉の瞳から大粒の涙が溢れ出す
「はぁ…そそられない泣き顔」
吐き捨てるような台詞に蔑むような冷笑を浮かべた悪魔が、散々犯した彼女の口内から濡れた二本の指を抜き取る
その途端、
「…っはぁ…ッ…そんなんじゃないわよ!!
渚くんなんて、今は顔もみたくないし声も聞きたくないの。なのに、のんちゃんの電話が鳴りっぱなしでうるさかったから、ッ…」
若葉の瞳がキッときつく聖を捉え、喋れるようになるのを待ってましたとばかりに言葉を投げつけ始める