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ネムリヒメ.
第25章  Black Emperor.






「言ったデショ!?全部お見通しだって」

「プッ…♪」


それをわかってて見たくもない裸拝んで、顔に傷とか…このなかで笑ってるのマンガの世界で大航海中の望だけだから

でもね…

なにもそれだけだったらまだ可愛いのに、可愛さの欠片もないっていうのはこういうことなんだよね


「それもさ、あげた相手が本当に知らないオジサンならまだいいのに、よりによって財界きっての裏ではちょーっと名の知れたあんな狸オヤジにあげちゃうんだもんなぁ♪」

「………!!」

「これが故意なら、相手にとっては渚くんに対するいい強請のネタになるよね。なんせ財界の貴公子には味方も多けりゃ敵も多いから。

例えば、

"コレは紫堂渚が欲しがってる大事なモノです"

…なーんてたったひと言添えるだけで、受けとる人間によってはなんでもない鍵を数億の札束に変えさせるコトだってできるんだよ」


…まぁ、絶対に変えさせないのが紫堂渚ってオトコなんだけど♪


「ねぇ、若葉ちゃん。こんなことして、渚くんがちょっとでも困ればいいと思った!?」

「………」

「困って、少しでも泣きを見ればいいって思った!?」

「………ったわ」

「それで、若葉ちゃんに泣かせてゴメンなさいって!?」

「…ッ、そう…よ」

「…プッ、普通に考えてそんなこと兄さんが言うわけないのに」


そこでせっかく口を開いた彼女の失言からの懺悔は、大航海に出ていた望の最も的確なウワゴトによって掻き消される





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